タイトル:維持管理の考え方とガイドライン

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概要

全国住宅産業地域活性化協議会 維持管理の考え方とガイドライン

点検訪問の際の注意点●内装部分の点検の際の注意維持管理における住宅点検を行う際に最も注意が必要なのは、「住まい手が生活する場」である事への配慮である。外装部分は、まだしも内装部分の確認は住まい手の生活空間への立ち入りであることを意識すべきとなる。点検に訪問する際は、必ず事前に連絡をいれ訪問する事の了解を得ることが望ましい。この際、各室内への立ち入りを行う事の連絡を入れ見ても良い程度の整頓をお願いする。状況によっては、個室への立ち入りを断られることもあるが、住まい手が見せたくない部分への立ち入りは無理に見ないとの立場を取り、報告書への検査が出来なかった旨を記載して報告する。この際には、住まい手へのヒアリングを中心として状況判断を行い、目視確認や詳細調査が必要と判断した場合は、後日の訪問を約束し住まい手の都合に合わせた行動も必要となる。第1章●点検の際の言葉の注意これは、リフォーム工事の際にも共通するが、点検の際に現場で、言ってはならない言葉がある。住まい手は、点検によって問題が発見されないか不安を抱いている。点検する側では、無意識に出る言葉であっても住まい手は敏感に反応する場合がある事を意識して実務に臨みたい。点検の場で言ってはならない言葉「あらーっ!」「駄目だ、これは」「ひどい」「なんで?」また、症状を見て含み笑いをするなどの行為は避ける。また、建物そのものに問題が発見できたとしても、今日明日の危険がある事はごくまれであり、検査の現場では住まい手を不安にさせないことを中心に考え対応する。●図面の携帯点検には、必ず図面を携帯する。詳細点検の際は矩計りや断面、伏図等の一式が望ましいが、標準点検の際は、チェック箇所の記載が出来る状態で各階平面図・立面図の携帯をすすめる。●お手入れ住宅には、住まい手がお手入れするには困難な個所が多々ある。例えば、雨樋のごみとか天窓の掃除等である。これらも、点検の際、維持管理項目として組み入れることを勧める。19