タイトル:維持管理の考え方とガイドライン

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概要

全国住宅産業地域活性化協議会 維持管理の考え方とガイドライン

点検とお手入れ第2章前項に新築住宅の点検は、通常、新築後、1年、2年、5年、10年、以降5年毎と述べたが、「お手入れ」もその範囲に含めるということは、毎年行うことが前提となる。「点検」に当たっては、新築時の仕様が、その後の維持管理で重要な役割を果たす。同じ窯業系のサイディングにしても、光触媒コーティングや嵌合部裏面シーリングなど高性能な外壁材を使用していれば、当然、塗り替えまでの期間は長くなるが、一般的な製品では、5年を過ぎるとシーリングが劣化し場合によっては、破断等が考えられ、10年を過ぎると塗り替えを要する。「点検」を毎年行うということは、こうした劣化の進み状況も熟知することができ、現状を正確に住まい手に伝えることができる。また、新築住宅には、施工時のちょっとした手違いや工場での出荷時チェックで漏れた製品が出回る事があるなど、残念ながら初期不良の問題が付きまとう。竣工検査で発見できなかった不具合を発見するためにも、定期的な点検は必要となる。これらの内容で最も多いのが、外壁のサッシを含めた建具で、続いて設備機器となる。点検を行う検査員は、こうした建具のガタつきの補修が可能な技能と、設備機器についての大まかな知識を身につけることも重要となる。24